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コロナに対応する日銀の追加金融緩和とは?国債や日銀の基礎知識

新型コロナウイルスは未だ終息する気配を見せず、経済への影響はリーマンショック超えとの声もあります。世界各国で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策が行われています。そんな中、日本では日銀が4月27日に追加の金融緩和としてしばらくの間、上限なく国債を購入することを発表しました。今回は、日銀や国債の基礎知識を理解し、日銀の追加金融緩和の影響を分かりやすく紹介します。
日銀の3つの役割と国債
日銀とは?
まず今回のニュースの主役である「日銀」について解説します。正式名称は日本銀行で、主な役割は「①紙幣の発行」「②政府の銀行」「③銀行の銀行」の3つです。
①紙幣の発行
誰もが手にした事のあるお札を見ると「日本銀行券」と記載があります。これが日銀が発行したという事になっています。また紙幣は日銀が発行していますが、硬貨は国が発行しています。
②政府の銀行
税金や国債で得たお金を預かり、公共事業や公務員の給与の対応を行っています。
③銀行の銀行
私たち個人が日銀と直接お金のやり取りを行う事はありません。普段利用している銀行が、代わって日銀とやり取りを行っています。
続いてその日銀が積極的に購入することを発表した「国債」につてい説明していきます。
国債とは?
国債は簡単に言うと国の借金です。もう少し具体的に説明すると、国債は国が発行する債券のことで、国の信用を表しています。国債を持っている人は国お金を貸しているとイメージしたら分かりやすいと思います。国債を購入した人は、定期的に利子を受け取ることができ、満期がくれば元本が戻ってきます。また満期の前に売ることも可能です。売買は債券市場で行われ、価格も決定されます。そして紙幣が新たに発行される仕組みに、国債が関係していきます。
上記で説明したようにお札を発行するのは日銀で、国債を発行するのは国です。この日銀が国債を買い取ることで、紙幣が発行される仕組みになっています。
今回のコロナウイルスの影響で 経済的影響が大きい時には、国は国債をどんどん発行して、日銀がその国債を買い取り、紙幣をたくさん発行して世の中に流せばいいと考える人も出てくると思います。これを際限なく行うと、インフレが起こります。インフレとはお金の価値が下がる事を意味します。例えば、ジュースを150円で購入していたが、インフレが起きた場合に同じジュースを購入するのに200円かかるというようなものです。円の価値が下がるという事は、日本の信頼が下がるという事に繋がり経済活動に悪影響を及ぼす可能性がある事を示唆します。
日銀と国債、そして紙幣の発行について理解したことろで、今回日銀が4月27日に発表した追加の金融緩和について見ていきましょう。
日銀の国債購入が意味することは?
金融緩和は、日銀が不況などの際に景気回復を狙うための金融政策の1つです。国の中でお金の流通量を上げるために行い量的金融緩和と言われる事もあります。具体的には、今回のように国債の買い入れなども当てはまります。
その国債の買い入れについて日銀は4月27日に、これまで「年間80兆円をめどとする」としていた国債の購入上限を設けず積極的に国債を購入することを発表しました。もちろん、これで日銀が際限なく国債を買い、次々とお金を刷るということではなく、資金の流れが鈍化した今、必要に応じて市場に資金を供給することを示したことになります。
また気になるのが、日本がどれぐらい国債を発行していて、日銀のその内どれぐらいを保有していかということだと思います。3月18日の発表によると日銀の国債保有残高は495兆円となっています。国債発行残高はこの時点で1132兆円となっており、全体の43%を保有している事になります。
同様の金融政策を行っているのは当然日本だけではありません。アメリカでも、同国の中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)が3月23日、米国債の買い入れ量を当面無制限にすることを決定しています。以上が、現在の新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化に対応する日銀、そして国債の基本的な説明でした。外出自粛で自宅ですごす時間が増えた今、これを機にコロナの情報に触れるついでに関連する金融ニュースを見ながら、勉強を始めてみるのもよさそうです。
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