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2018年の振り返りと2019年の相場見通し!注目したい来年の課題とは
目次
2018年ドル円相場の振り返り!主なイベントとなったのは?
以下のチャートは今年のドル円相場の日足に、相場の変動要因となった主なイベントを記載したものです。
これを見るとざっくりですが、2018年の相場は米中間選挙を睨んで、
・トランプ米大統領が通商交渉において「関税強化政策」を矢継ぎ早に打ち出したこと
などが、結局株価の大きな調整をもたらすことになりました。
それがリスク回避の動きに繋がりながらも、どうにか米経済が良好な成長を続けたことと、FRBが利上げ姿勢を継続したことが、相場を支えて来ました。
そうなると来年、2019年の相場は
2)株価が下げ止まりを見せるのか
3)FRBの利上げ姿勢に変化が見えるのか
が3つの大きなポイントとなりそうです。
主要通貨ペアの年間レンジ推移(2018年12月21日まで)
次に、以下の表は今年12月21日までの主要通貨ペアの年間レンジの推移です。
まだ確定ではありませんが、2018年の相場はドルが強く、クロス円が弱く、新興国通貨の動きが激しい1年となりました。
ある意味「リスク回避の年」であったことがわかります。
そういった中で、ドル円相場は前年に続き小幅なレンジに留まり、現状10円も動いていません。
年間ベースでは歴史的に小さな値幅の年となりました。
通常リスク回避というと円が買われるイメージが定着していますが、今年の相場はリーマンショックの時と同様「リスク回避のドル買い」がドル円の下値を支えた年と言えるかもしれません。
2019年の相場見通し!2018年の3大課題が改善できるかが鍵
前述で申し上げましたが、今年(2018年)の相場で主だった3つの要点が来年、改善できるかが注目です。
★ 株価が下げ止まりを見せるか
★ FRBの利上げ姿勢に変化が見えるか
通商問題が解決を見せるのか?
トランプ政権の強硬な通商交渉もNAFTAでは新たな「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」で合意しました。
日本も来年初頭から、新たな日米物品貿易協定(TAG)の協議をスタートすること、中国とも12月1日の米中首脳会談で、来年2月末までに中国が一定の譲歩案を示すことを確約したことで、現在は落ち着いています。
ただこれもまだ、どういった形で決着するか不透明です。
恐らく日本は自動車関税の引き上げを免れても、ほとんどの部分で米国の言いなりとなる可能性が高いでしょう。
中国がどれだけ米国に譲歩するかも、まったく分かりません。
もし2月末までに一定の解決を見せたとしても、トランプ米大統領の最大の懸念は、米国の貿易赤字が減らないことでしょう。
以下は、2011年からの米国の貿易収支の推移を示したチャートです。
トランプ大統領が関税を強化したことで一時的な改善を見せても、現在も米国の貿易収支の赤字は全く改善していません。
一部駆け込み需要という指摘もありますが、オバマ政権時代と比べてトランプ大統領が望むような黒字となることは難しいかもしれません。
特に米国は構造的に過去数十年も赤字が続いていますが、特に景気が良い時に赤字が増える傾向があります。
3月以降もこの赤字額が実質的に減らない限り、トランプ大統領の怒りは収まらないでしょう。
その場合、トランプ米大統領が2020年の再選を睨んで姿勢を硬化させる可能性が高く、来年もリスク回避の展開が続く可能性が高いかもしれません。
株価下落はいつ終わるのか?
以下のNYダウの日足チャートをご参照ください。
既にダブルトップをつけて、長期のサポートを割り込んでいます。
良好な米経済を背景に上昇してきましたが、テクニカル面では10月以降悪化を続けています。
こうなると過去の安値高値のフィボナッチ・リトレースメントからは、50%レベルとなる21000ドル前半を目指す展開も想定されそうです。
そこまで下げないとしても、今年の高値の回復は難しく、今後戻っても25000ドル台がレジスタンスとしてワークするなら、軟調な展開が続きそうです。
そうなると連動性の高い日経平均株価も軟調な展開が続き、来年少なくとも年初頭はリスク回避の動きが続く可能性が高いことは留意しておきましょう。
FRBのスタンスに変化はあるのか?
12月のFOMCでは、想定通り今年4回目となる利上げが実施されました。
この結果は織り込みですが、来年の利上げ見通しを年3回から2回に引き下げるも、株価は好感していません(下記ドット・チャート参照)
直近ではトランプ大統領がパウエルFRB議長(ジェローム・パウエル)を辞めさせる可能性がある、との報道まで出ています。
FOMCは良好な米経済をバックに、引き締め姿勢を続ける意向ですが、株価が下がれば経済にも良い影響はありません。
政治圧力に屈するのはFRBの本意ではないでしょうが、ここまで株価が下がるとそうも言っていられません。
個人的には来年3月と6月の利上げは見送り、様子を見ると考えています。
もしそのあたりで状況が安定すれば、年後半に向けて2回の利上げはあるかもしれません。
ともかく、FOMCが一旦利上げを停止すれば株価にはプラスでしょうが、ドルにはマイナスの影響がありそうです。
そうなると少なくとも来年前半はドルの安い状況が見えるか注目しています。
2019年相場見通しまとめ!前半の想定レンジ
例年、来年の見通しをしてもあまり当たることがないので、耳半分で聞いて頂いても良いです。
ですが前述の通り、来年前半は軟調な株価やトランプ政権の不安定さを受けてリスク回避傾向が続きそうです。
つまりドルは一応堅調な展開になるも、円に関しては特に3月末までは本邦のレパトリが出易いことなどから、クロス円の弱い状況が強く継続すると考えています。
一応、2019年前半の想定レンジを以下の通りで考えています。
ドル円=107.00~114.00
ユーロドル=1.1100~1.1700
ポンドドル=1.2500~1.3500
ユーロ円=120.00~130.00
本日は、2018年のドル円相場を中心とした振り返りと、来年(2019年)の相場見通しをお届けしました。
それでは、来年もよろしくお願い致します。