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RCI(順位相関係数)とは?計算方法や実際のトレードで利用する方法を解説
目次
RCI(順位相関係数)とは?
RCIとは「Rank Correlation Index」の略で「順位相関係数」と訳されています。
英国の心理学者チャールズ・エドワード・スピアマンが提唱した理論を金融市場におけるテクニカル分析に応用したものです。
ある期間内の価格に順位をつけ、その期間の日数との相関関係を指数化(インデックス化)したもので、相場の「上がり始め」や「下がり始め」の時期とタイミングを捉えることが可能となる分析手法です。
通常のテクニカル分析の多くは「上昇した値幅や率」や「下落した値幅や率」に着目しますが、RCIは一定期間の終値を高い順に並べた際の順位と、現在の日付から近い順に並べた際の順位で分析します。
また価格の動きと日柄(日数)を重視することから、計算日数を相場の動きに応じて変更させると、様々な効果を発揮します。
RCIの計算方法を分かりやすく解説
RCI=(1-(6xd)÷n(nの2乗-1))✕100
一定期間を指定します=n
指定期間の「日付の順位」「価格の順位」の差を算出。それを2乗した後、計算期間の合計数値を算出=d
❋ 日付の順位=直近(当日)を1とし、過去に1つ遡るごとに1ずつ加算し時間の順位番号をつけます。
❋ 価格の順位=期間中の最高値を1として、高い順から番号をつけて、価格の順位番号をつけます。
以下がその例です。
分かり易いように、単純な数値を利用しています。
日付(2019年) | 終値 | 日付の順位 | 価格の順次 | 日付と価格の順位差の2乗 |
---|---|---|---|---|
7月1日 | 107.00 | 5 | 5 | (5-5)の2乗=0 |
7月2日 | 108.00 | 4 | 4 | (4-4)の2乗=0 |
7月3日 | 109.00 | 3 | 3 | (3-3)の2乗=0 |
7月4日 | 110.00 | 2 | 2 | (2-2)の2乗=0 |
7月5日 | 111.00 | 1 | 1 | (1-1)の2乗=0 |
d=0 |
5日を基準に計算式に当てはめると、
で、RCIは「+100」となります。
計算方法は若干複雑ですが、理屈を理解しておくことは重要です。
ほとんどのFX会社で、自動で算出されたRCIチャートを簡単に表示できますので問題はないですが、数式を見る限り相場の流れを捉えるのに利用価値が高い事が確認できます。
RCIの見方をチャート画像を見ながら解説
RCIの変動幅は、-100 〜 +100の範囲となっています。
終値ベースでの上昇が直近「n期間」に渡って持続したと過程すると、日付順位が必然的に上昇し、加えて価格順位も上昇することでRCIは「+100」に近づいていきます。
逆に日付の経過に準じて価格は下がり続けた場合、RCIは「-100」に近づいていきます。
基本的に他オシレーター系分析と同様、レンジの下限(-100 〜 -80)にあれば売られ過ぎ。
上限(+80 〜 +100)にあれば買われ過ぎと判定されます。
また中心となる「ゼロ」ラインを下から上抜けると上昇トレンド。
逆に上から下抜けると下降トレンドが強まると判定します。
RCIをトレードで利用する方法を紹介
それでは、具体的にRCIをトレードで利用する方法をご紹介します。
単線(1本のライン)でみる場合
◆ 買いシグナル
「―100 〜 ―80」の位置から反発=底値圏からの出直り
ゼロラインを下から上抜ける=上昇の拡大
「+80 〜 +100」の位置から反落=高値圏からの調整
ゼロラインを上から下抜ける=下落の拡大
2本のラインでみる場合
期間の異なる短期戦と中期線のRCIの推移を確認します。
短期戦と中期線のデッド・クロスで売り戦略と取り、短期戦と中期線のゴールデン・クロスでの買い戦略を取ります。
パラメーターは「9と26」が良く利用されるようですが、前後で調整してください。
RCIを2本のラインでみる場合(GMOクリック証券FXネオより)
3本のラインでみる場合
短期線、中期線、長期線の異なる期間のRCIの位置や転換で売買タイミングを判断します。
中期線と長期戦が上昇傾向または、買われ過ぎゾーンで上限に張り付いているケースで、短期戦が売られ過ぎから反転した場合に買い戦略を取ります。
RCIを3本のラインでみる場合(YJFX!より)
中期線と長期戦が上昇傾向または、買われ過ぎゾーンで上限に張り付いているケース。
短期戦が売られ過ぎから反転した場合に売り戦略を取ります。
パラメーターは「9、26、52」が良く利用されるようですが、前後で調整してください。
RCIを利用する際の注意点
RCIも多くのオシレーター指標と同様、価格が上昇や下降を続けた場合もレンジの上限(+100)や下限(―100)に近い位置で横ばい傾向を示す「タイバージェンス\>」が発生します。
これはオシレーター系分析手法の多くが「100%や一定の範囲」で「インデックス化」し算出されていることが原因です。
そのため、短期チャートではサインが早く出る一方で騙しが多くなります。
逆に長期チャートでは騙しが減少する一方で、サインが遅くなるという特性があります。
こういった対処法としては、オシレーター系分析手法は騙しが出ることを前提に利用すること。
また、他のトレンド系テクニカル分析を併用して利用することが必要となります。
ただRCIは他のオシレーター系分析と異なり、その計算方法に期間と価格の順位をつけて相関関係を指数化したものです。
そのため「上がり始め」や「下がり始め」の時期とタイミングを捉えることが可能となる分析手法です。
こういった特徴に注目しながら、当サイトでもトレード戦略ブログを執筆しているFXトレーダー『だいまん』氏より、「だいまん流RCIの利用方法」をご紹介します。
元外銀ディーラーだいまん流!RCIの利用方法を紹介
オシレーター系指標は、ダイバージェンスが発生することが難点ですが、超短期と長期の場合は一定の効果が確認されています。
中途半端な期間が一番だましが多いようです。
従って今回「RCI」では、超短期のトレードとなる「スキャルピング」に利用する方法をご紹介します。
「スキャルピング」とは、デイトレードの中でも数秒から数十分というごく短い時間の間に何度も売買を繰り返し、小さな利益を積み重ねるトレードの手法のことです。
元来インディアンが敵を捕まえた後、頭の皮を剥ぐことなどから「薄皮を取るようにトレードする」ことを指して、こういった呼び名がついたと言われています。
トレードとしては初心者には難しいとされてていますが、利益が小さい反面、損失も小さくて済むことなどから、比較的個人投資家の間では人気の高いトレード手法です。
具体的な取引方法は、至極単純です。
以下のその例ですが、RCIの1本線として10分足チャートの下限にRCIのパラメーター「9」を表示しています。
RCIは他のオシレーター分析と異なり、ある期間内の価格に順位をつけ、その期間の日数との相関関係を指数化したもので「上がり始め」や「下がり始め」の時期とタイミングを捉えることが可能となる特質を利用しています。
戦略はRCIが「-80以下(売られ過ぎ」になった場合、既に売っていれば買い戻して更に買いを狙います。
逆に「+80以上(買われ過ぎに」になった場合は買いを利食って、更に売り建て作ります。
通常で言われる「度転売買」をする形です。
過去のバックテストでは、ほぼ7割近い勝率が出ています。
チャートの期間は5分足や15分足を利用しても良いでしょう。
またパラメーターも通貨ペアの種類などによって調整してください。
スキャルピング・トレードの注意点
過去7割程度の勝率を示しているとしても、トレードでそう簡単に利益をあげることは出来ません。
スキャルピングは1つ1つの利益が小さい分、損失も小さくて済むと言われますが、これはしっかりと損切ルールを守った場合です。
思わぬ動きをしたせいで、こつこつ貯めた利益がたった1回の失敗で吹き飛んでしまうこともあります。
また必然的に取れる利幅も小さくなりますので、しっかりとルールを決めてそれを守ることが重要となります。
以下のスキャルピング・トレードに取り組む場合の注意点をまとめてみました。
スキャルピングトレードの注意点まとめ
- 必ずサインが出た場合だけ取引する
- 感情的にならず淡々と取引する
- ポジションは成行きで作る
- 同時に利食い15銭、損切15銭など「OCO」で利食いと損切注文を入れる
- 注文は基本キャンセルしないが、サインが変わった場合は度転倍返しする
- トレンドを決めて、買いか売りかどちらだけ攻めるを検討も可能
- 経済指標など重要なイベント発表前はトレードを避ける
- 大きく動いた後は、市場の落ち着きを確認し入る
- 時間の余裕がある時に限り取引する
- デイトレードとして日を跨いで持ち越ししない
- ドローダウンが低水準なのでレバレッジを大き目に設定
- 利幅が少なくレバレッジをかけないとメリットが少ない
スキャルピングトレードは出来るFX会社と出来ない会社がありますので、注意が必要です。
最後にスキャルピングトレードが出来る当サイトおすすめのFX会社を紹介しますので、スキャルピングに合っている業者を探している場合は、ぜひ参考にしてください。
スキャルピングトレードに合っているおすすめFX会社
GMOクリック証券(FXネオ) | ||
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