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ストキャスティクスとは?計算方法や利用方法などを分かりやすく解説
目次
ストキャスティクスとは?
「ストキャスティックス」とは、1950年代にジョージ・レインによって考案されたオシレーター系テクニカル分析で、MACDと並んで非常に人気の高い分析手法です。
高値・安値・終値の3種類を使って、ある一定の期間における高値・安値に対し、
当日終値がどのような位置にあるのかを100%に指数化した「先行指数」
その移動平均を利用した「遅行指数」
この2つを利用して、チャート上でこの2本の線がどの位置にいるか、また先行指数と遅行指数の相関関係がどのような位置にあるかで、相場の売られ過ぎや買われ過ぎを判定する手法です。
指数が20~30%以下になると売られ過ぎ、70~80%以上にあると買われ過ぎを示し、先行指数と遅行指数がチャート内でクロスした時点で相場の転換を示します。
特徴的なのは、動きの速い「ファースト」と動きの緩やかな「スロー」の2種類があることです。
「ファースト」は価格のブレが激しいので、最近では「スロー」を利用することが多いようです。
以下がそのチャートですが、「ファースト」の方がブレが激しく、「スロー」の方がなだらかになっている姿が確認できると思います。
ストキャスティックスのファーストとスロー
ストキャスティクスの計算方法
ストキャスティクスは、%K、%K、Slow%Dの3つの指数から成り立っています。
%Kは一定期間における最高値から最安値までの範囲の中で直近の終値がどの位置にあるかを見る指標。
%Dは、%Kを移動平均化し動きを平滑化した指標。
Slow%Dは、%Dを一定期間で更に平均化した指標です。
3つの指数の算出方法
(当日引値-過去a日間最安値)÷(過去a日間最高値-過去a日間最安値)
(当日引値-過去a日間最安値)のb日間の合計÷(過去a日間最高値-過去a日間最安値)のb日間の合計
Fast%D=%Kのc日間の移動平均
Slow%D=%Dのc日間の移動平均
となっています。
パラメーターとしては、%K=9(a)、%D=3(b)、Slow%D=3(c)が利用されることが多いようです。
ストキャスティクスの利用方法
「ファースト」とは、チャート上で先行する%K線と%Kを移動平均化することにより遅行する%D線の異なる2本の線を表示し、その位置水準やクロスの仕方から相場の転換点や割高、割安の売買タイミングを探すことを目的としています。
RSIなどと同様に、一般的に70-80%以上の数値なら買われ過ぎ、20-30%以下は売られ過ぎと判断します。
またこういった位置でデッド・クロスすると売りサイン、ゴールデン・クロスすると買いサインとなりますが、大きな値動きをする相場の場合、上下に張り付いてしまう傾向がります。
ファーストは動きが早く、ダマシが発生しやすいという欠点も指摘されています。
「スロー」とは、%D線と%D線を移動平均化したSlow%Dの異なる2本の線を表示し、その位置水準やクロスの仕方から相場の転換点や割高、割安の売買タイミングを探すことを目的としています。
RSIなどと同様に、一般的に70-80%以上の数値なら買われ過ぎ、20-30%以下は売られ過ぎと判断します。
またこういった位置でデッド・クロスすると売りサイン、ゴールデン・クロスすると買いサインとなることは「ファースト」と同じですが、やや遅行性があることで「ファースト」よりダマシが少ないのが特徴です。
以下は、スロー・ストキャスティクスでの売買タイミングの例です。
赤い〇印の位置は、スロー・ストキャスティクスが売られ過ぎゾーンでゴールデン・クロスするケース。
青い〇印の位置は、スロー・ストキャスティクスが買われ過ぎゾーンでデッド・クロスするケースとなります。
スロー・ストキャスティクスでの売買タイミングの例
オシレーター系分析の問題点
オシレーター系テクニカル分析は、価格やトレンドを見る手法と異なります。
単純に相場の強弱(モメンタム)を表すテクニカル分析で、皆さんも良くご存知のRSI、ストキャスティクス、MACD、DMIなどに代表されるもので、特に数学のテクニックが比較的重要視される指標です。
基本的にはどれも価格の変化から相場の強弱を推し量ります。
相場が買われ過ぎに位置にあるか、それとも売られ過ぎの位置にあるか見るためには重要な指標となりますが、問題は全ての分析が100%や一定の範囲の中へ押し込んで、インデックス化していることにあります。
つまり相場の強弱感というのは、100%や一定の範囲の間で推し量ることは難しく、また相場の強弱も常に一定ではありません。
それにも関わらず、オシレーター系分析では全て100%や一定の範囲で括って判断することから、一般的に良く言われる「ダイバージェンス=乖離」が発生します。
以下のチャートが「ダイバージェンス」の例です。
スロー・ストキャスティクスが買われ過ぎゾーンに突入するも、価格の上昇が続き、スロー・ストキャスティクスも高値圏で保合いを続けています。
ダイバージェンス(乖離)の例
ダイバージェンスの解決方法
オシレーター系分析が買われ過ぎや売られ過ぎから反落、反転しているにも関わらず、相場は未だに上昇していたり、下落していたりすることが多くあります。
こういった傾向から「オシレーター系指標は全く利用する価値がない」と言うテクニカル・アナリストが多く存在するのも事実です。
これはオシレーター系分析手法の多くが、100%や一定の範囲で「インデックス化」して算出されていることが原因ですので、こういった結果は至極当然の結果となります。
ただ為替市場は他の市場性取引と異なって、取引量や売買高が全く把握できません。
つまり他の市場性取引なら、その取引量や商い量の強弱を示す「ボリューム・レシオ」を加えることで一定のモメンタム(相場の強弱感)を測ることが可能です。
ところが為替市場では銀行間の相対取引がメインです。
一部の先物やブローカー通した取引を除いて、取引高を把握することはほとんど不可能です。
そのため為替市場では、相場の強弱感を見るために一定のオシレーター系の分析指標を見ることは他の市場性取引よりも、一層重要性を帯びることとなると考えられます。
そこでオシレーター系分析を見る場合の解決策として、ポイントとなる点をまとめてみましょう。
オシレーター系分析を見る際の解決策ポイントまとめ
期間が長くなれば、感応度が低くなりますが、できれば日足以上のチャートで、大きな流れを見るように心がけましょう。
ただ、それでも価格が低下するケースや上昇するケースが確認できるならダイバージェンスの可能性を常に意識しましょう。
ただ、その場合逆に25%を超えても相場が上昇できない。
75%を割れても下落しないなら、その場は、合ダイバージェンスとなっている可能性が高いと判断しましょう。
そうすれば、ダイバージェンスを逆手に取って取引することも可能です。
元外銀ディーラーだいまん流!スロー・ストキャスティックの利用法
当サイトでトレード戦略ブログを執筆しているFXトレーダー、だいまん氏が紹介する「だいまん流 スロー・ストキャスティックの利用法」をご紹介します。
スロー・ストキャスティックでは、ダイバージェンスが相場の判断に不透明感を与えていますが、これを避けるために私が利用している秘密の利用方法をご紹介します。
それは「ストマック」と名付けた利用方法です。
みなさん、聞いたことがないと思いますが、実はこれは私が考えたオシレーター系分析の一種です。
オシレーター系分析の中で、特に効果が高いとされているストキャスティックとMACDの良いところ取りを狙ったもので、ダイバージェンスを避けるために考え出しました。
過去データーでのバックテストの結果、一定の利用価値があります。
計算の仕方は、ストキャスティクスの「☓K」と「☓D」に、「MACD」の数値を掛け合わせて作った単純なものです。
以下がその計算方法ですが、詳細は各テクニカル分析における解説での計算方法をご参照ください。
・先行指数
ストキャスティクスの%K ☓ MACD
ストキャスティクスの%D ☓ MACD
以下がそのチャートの例です。
パラメーターは、%K=18、%D=9、MACDは、9と21を利用しています。
利用方法はゼロラインの下方ブレイクで売って、ゼロラインの上方ブレイクで買います。
利食い判定は、総じてオシレーター系分析が同様の価格への戻りでサインが出ることが多く、若干微妙ですので他のテクニカル分析を併用することを検討することが良いでしょう。
以下はこの同時期の相場での通常の「スロー・ストキャスティクス」と「ストマック」の違いを比較したチャートです。
下が「ストマック」ですが、ストキャスティクスの方が細かな騙しが出ていて取引回数も多くなります。
「ストマック」の方ではだましが減って、売買回数が減ります。
若干サインが遅くなりますが、勝率は高くなります。
また「0%」を割れていると弱い状況が継続、上回っていれば強いと見ることが出来ます。
上部のスロー・ストキャスティクスでは、①や②の位置でダイバージェンスにも拘わらず、買いサイン出してしまっています。
この「ストマック」ではダイバージェンスの確認が容易になることが大きな利点とります。
ただ残念ながら「ストマック」は私が独自に作成してもので、一般のFX会社のチャートには存在しません。
前述の計算方法を利用して過去データーを取れば、エクセルなどで容易に計算・作成できます。
もし興味がある方は是非一回試してみてください。
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