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好調な経済成長を維持していたトルコ経済が減速した理由とは
昨晩発表のトルコGDPは9年ぶりの大幅落ち込みとなる
こんにちは。
YEN蔵(@YENZOU)です。
昨晩発表されたトルコの2018年第4四半期のGDPは、前年同期比3%減少と予想の2.7%減少を上回る大きな減少となり9年ぶりの大幅な落ち込みとなりました。
建設ブームとなっていましたが第4四半期の建設部門は前年比8.7%の減少。
産業部門も6.4%の減少、個人消費も9%の減少。
第3四半期の数字は前期比1.6%から1.8%増に上方修正されました。
トルコは2017年に7%の以上の成長となり好調な経済成長を続けていました。
しかし2018年は2.6%成長と2009年以来の低い伸びとなりました。
米国人牧師拘束を巡っての米国との対立や、エルドアン大統領(レジェップ・タイイップ・エルドアン)が金利の引き上げを行わないようトルコ中央銀行に圧力をかけたことで、中央銀行に対する信頼性が低下したことで経済が減速しました。
マイナス成長になったの2016年の第3四半期の1.8%成長以来です。
この後2017年第3四半期は11.1%成長となるなど、好調な経済を維持していました。
4日に発表された2月の消費者物価指数は19.67%となり、1月の20.35%から低下しました。
トルコの消費者物価指数は2018年前半は10%台で推移していましたが、2018年10月には25.24%まで上昇するなど物価の上昇が目立ちました。
これはGDPの成長率が強い中で物価上昇に対して、中銀が利上げを出来ない状況や、通貨リラの下落によって輸入物価が上昇したことが原因となりました。
ここのところ通貨リラも落ち着いてきており、物価の上昇率も20%付近と落ち着いてきています。
3月31日には地方選挙を控えており、政治リスクはくすぶっています。
3月6日のトルコ中央銀行の会合ではタカ派的な姿勢を示しましたが、インフレ率が低下している中で経済減速が顕著になると利下げの可能性もあります。
トルコ経済の現象でドル/トルコリラへの影響は
チャートはドル/トルコリラの日足です。
一時1ドル7.0792リラまでリラ安が進みましたが、5.1281リラまでリラ高が進んできています。
1ドル=5リラ付近がチャート的に重要なレベルで、ここを割れるようであれば4.5リラ付近までリラ高が進む可能性があります。
一方、ここがサポートされている限りは5~6リラのレンジが想定されるでしょう。
ドル/トルコリラ日足チャート相場(ヒロセ通商LIONFXより)