- FX@外為比較ランキング
- FXで稼ぐ「凄腕トレーダー」の実践ブログ
- 15日の対中制裁関税回避でリスクオンの円売り加速!トランプ砲には要注意

15日の対中制裁関税回避でリスクオンの円売り加速!トランプ砲には要注意
先週はFOMCにECB理事会、英総選挙とイベントラッシュでしたが、いずれも想定通りの結果となっています。 さらには米中第1段階合意により、リスクオンの流れとなりました。
それでは、いつものように先週の動きについて振り返りながら、今後の展望について解説していきましょう。
15日に予定されていた対中関税見送りが大きい
まず、ドルにもっとも関係することとしては、FOMC(米連邦公開市場委員会)で長期にわたって低金利が続くことが示され、ドル安が加速する場面もありました。
FRB(米連邦準備制度理事会)メンバーの金利見通しを示すドットプロット(ドットチャート)では、来年2020年の金利は据え置きに。 再来年2021年は1〜2回程度、3年後の2022年はさらに1回程度の利上げがあるかないかぐらいでした。
つまり、今年3回の利下げに対して、今後3年間で3回未満の利下げ見通しということになり、長期にわたって現状の低金利状態が継続する見通しが示されたことでドルが売られました。
もっとも、裏を返せば低金利が続くということは金融緩和状態ということですから、株にとっては押し上げ要因となり、株価は底堅い値動きとなりました。
それから、中身がないと評判の米中第1段階合意ですが、確かに口頭のみでの合意らしく、500億ドルの農産物を買い入れるというトランプ大統領の発言に対し、中国サイドは米国の対応次第とするなど、温度差がかなり感じられます。
関税の引き下げについても、対象は1,200億ドルにかけている15%の関税を7.5%に引き下げるということで、規模はかなり小さいです。
引き下げる時期も来月半ばまでに文書合意をしたうえで、その30日後からという、見通しとしてはかなり不透明です。
それでも、15日に予定されていた制裁関税が正式に見送られたことはポジティブであり、これを受けて株高からの円売りが加速しました。 さらにドル買いにも作用してドル円は一段高となりました。
このほか、ECB理事会については、ラガルドECB総裁はFRBなどと比べると明らかにタカ派的、楽観的な見通しを示してユーロが買われた他、英国総選挙も保守党が圧勝したことでポンド買いにつながっています。
これらは相対的にドル安という流れを生み出すことになりますが、ドル円に関してはドル安の影響以上にリスクオンからの円売りがありますので、堅調な推移が想定されやすいでしょう。
12月16〜20日の重要経済指標&イベント
今週は英米を中心に重要な指標も発表されますから、確認を怠らないように。
★(米)12月製造業&サービス業PMI・速報値(16日23:45)
★★(豪)RBA(豪準備銀行)融政策会合議事要旨公表(17日09:30)
★★(英)11月雇用統計(17日18:30)
★★(米)11月住宅着工件数(17日22:30)
★★(米)11月建設許可件数(17日22:30)
★(米)11月鉱工業生産(17日23:15)
★(日)11月貿易統計(18日08:50)
★★(欧)ラガルドECB総裁、発言(18日17:30)
★★(独)12月IFO企業景況感指数(18日18:00)
★★(英)11月消費者物価指数(18日18:30)
★★(英)11月小売物価指数(18日18:30)
★(欧)11月消費者物価指数・改定値(18日19:00)
★★(日)日銀金融政策決定会合・結果発表(19日??:??)
★(新)7-9月期GDP(19日06:45)
★★(豪)11月雇用統計週(19日09:30)
★★(日)黒田日銀総裁・定例記者会見(19日15:30)
★★(英)11月小売売上高(19日18:30)
★★★(英)BOE・政策&声明(19日21:00)
★★(英)英中銀金融政策委員会議事要旨(19日21:00)
★(米)12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(19日22:30)
★(米)新規失業保険申請件数(19日22:30)
★(米)11月景気先行指標総合指数(19日24:00)
★★(米)11月中古住宅販売件数(19日24:00)
★(米)11月全国消費者物価指数(20日08:30)
★★(英)7-9月期GDP・改定値(20日18:30)
★★(米)7-9月期GDP・確定値(20日22:30)
★★(欧)12月消費者信頼感・速報値(20日24:00)
★★(米)11月PCEコア・デフレーター(20日24:00)
★(米)12月ミシガン大学消費者態度指数・確報値(20日24:00)
BOE(英中銀)関連のイベントもあるので、ポンドには警戒が必要です。
ユーロ安、ポンド安となるとドルそのものは小高くなります。
先週に続き、押し目買いしかない状況
先週のコラムにて「レンジだけども目線としては上」と書きましたが、その通りの値動きとなっています。
やはり特段のリスクオフ材料が出てこない限りは押し目買いでしょう。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
108.80円前後にある200日移動平均線や21日移動平均線が強い支えとなり、109円台に押し留めようという力が働きやすいでしょう。
よって、今週は108.90〜109.10円では押し目として拾っていきたいところ。
109円半ばから目先高値の109.73円のゾーンにかけては上値も重たくなっているので、ここから買っていくのはやや躊躇われます。 軽くなら買ってみて110.00円を試す動きに期待しても良いでしょう。
損切りは早めなら108.70円レベル。 ただ、108.50〜108.60円も日足ベースで底のサポートとして機能しそうなので、108.50円ぐらいまでは押し目買いの意識で粘りたいところです。