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米長期金利が更なる低下!債券市場はリスク・オフでドル円上値を見込むのは厳しい展開
注目された欧州議会選挙が終わりました。
国内メディアは極右会派・EU懐疑派の躍進と書いていますが、イタリアを除けばどちらかというと現政権・与党にNOが突きつけられた格好です。
まずはフラットに見ておきたい。
そして、そんな中で迎える今週の為替相場はどうなるのか、いつものように考えていきたいと思います。
米長期金利の低下でドル上値は重い!引き続き株価次第
状況的には完全に米中貿易戦争であり、株価にとってはかなりネガティブな流れとなっていますが、一巡したことで株価の下落も一旦は下げ止まった感があります。
もっとも、債券相場は上昇を続けており、米長期金利(10年債利回り)は年初来、約1年ぶりの低水準となっています。
つまり、債券市場では米中貿易戦争への懸念が続いているんですね。
ここ最近は長期ゾーンの金利低下が続いていることを踏まえると、長期的に見て米経済はネガティブと見る向きが強まっているということです。
一般に、株式市場と債券市場の見方が異なる場合、7割方は債券市場が正しいとされていますから、やはりこの先の株価の調整・下落というのは想定しておきたいところでしょう。
また、今後の株価を考える上で、ターニングポイントとなりそうなのは6月末のG20です。
米中首脳会談が実現しない、あるいは実現したとしても不調に終わるようだと、残りの3,000億ドルの中国からの輸入製品にも25%の関税がかけられることいなるでしょう。
そうなれば、いうまでもなく株価はかなりの調整を余儀なくされます。
そして、株価の下げがきつくなれば、トランプ(ドナルド・ジョン・トランプ)ではなく市場の要請に応える形でパウエルFRB議長(ジェローム・パウエル)が利下げし、一段とドルが売られることになりそうです。
米長期金利が一段と低下してドルが売られ、株価が大幅調整下落からのリスク回避の円高となるリスクを踏まえれば、自ずとドルの方向性というのも考えやすいのかなと思います。
★(米)3月ケース・シラー米住宅価格指数(28日22:00)
★(米)5月 消費者信頼感指数(28日23:00)
★(独)5月雇用統計(29日16:55)
★(米)5月リッチモンド連銀製造業指数(29日23:00)
★(米)1-3月期GDP・改定値(30日21:30)
★(米)新規失業保険申請件数(30日21:30)
★(米)4月住宅販売保留指数(30日23:00)
★(独)4月小売売上高指数(31日15:00)
★(独)5月消費者物価指数(31日21:00)
★★(米)4月PCEコア・デフレーター(31日21:30)
★(米)5月シカゴ購買部協会景気指数(31日22:45)
★(米)5月ミシガン大学消費者態度指数・確報値(31日23:00)
今週は米欧からバランス良く指標が発表されますから、1つ1つの数字をしっかり確認していきましょう。
4月は米国が好調、欧州も一旦下げ止まりといった数字が続いていますが、5月以降はやや米欧共に弱めの指標となっていますので、特に注意深く見ておきたいですね。
引き続きショート・戻り売りで対応!反発が強まる場面もありそう?
株価が下げ渋りを見せており、反発する流れとなれば、ドル円も一段上を目指す可能性があります。
もっとも、日米金利差の縮小などを踏まえると、上値を見込むのはより難しくなっていると言えるでしょう。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
ドル円は、目先は109.50~109.70円が日足ベースでのレジスタンスとなっています。
ここまで戻ってくるなら、軽めに売っておきたいところ。
その上は110.10~110.30円といった110円台での重さが意識されますから、ここまで戻れば厚めに売りです。
損切りは89日移動平均線のある111.80円ブレイク、利食いは状況にもよりますが、109.00~109.20円でしょう。
ここを割れると108円半ばぐらいまでは下値余地が広がりますから、下げの勢いが強い場合は追いかけても良いでしょう。