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ECB(欧州中央銀行)のTLTRO導入議論でどれだけ円高圧力掛かるか?
先週は株高の流れから円売りが止まらず、ドル円を含めたクロス円が大きく上昇しました。
週末にはトランプ大統領(ドナルド・ジョン・トランプ)が改めてFRBの利上げ姿勢を批判したことで週明けはドル売りスタートでした。
果たしてここからどうなるのか、いつものように考えていきましょう。
世界的な緩和姿勢が円高圧力となるかに注目
今週は米雇用統計が予定されていますので、週末へ向けての値動きを考えていくのは当然ですが、特にドル円を含めたクロス円に関しては、ECB理事会での決定内容、それに対する反応をしっかり確認しておきたいところ。
ゴールドマン・サックスのストラテジストが次のショックで『1ドル=60円』になるといったセンセーショナルな記事がブルームバーグに掲載されていましたが、これはもっともな意見でしょう。
FRB(米連邦中央制度理事会)やECB(欧州中央銀行)が日本に先駆けて政策正常化を行なったのに対し、日銀(日本銀行)は正常化どころかまだまだ異次元緩和の真っ最中です。
FRBやECBと比べて、日銀が行える緩和政策の選択肢・幅というのは非常に小さくなっているのです。
今後、FRBが利上げ・バランスシート縮小といった金融引き締め政策を一旦停止。
さらにECBが今年夏以降としていた利上げの先送り・TLTRO(貸出条件付き流動性供給オペ)の導入という緩和スタンスに傾く中、日銀が次の一手を打ち出せなければ、自ずと円買い圧力がかかることになるでしょう。
しかも、繰り返しになりますが日銀の追加緩和手段は非常に限定的ですから、特に中期・長期的なトレードを行っている方は注目しておく必要があるでしょう。
★(欧)1月小売売上高(5日19:00)
★★(米)12月新築住宅販売件数(5日24:00)
★(米)2月ADP雇用報告(6日22:15)
★(米)地区連銀報告書公表(6日28:00)
★(欧)10-12月期GDP・確定値(7日19:00)
★★★(欧)ECB・金融政策発表(7日21:45)
★★★(欧)ドラギECB総裁・定例記者会見(7日22:30)
★★★(米)2月雇用統計(8日22:30)
今週は雇用統計週なので関連指標への注目は当然として、景気の先行指標となる米住宅系指標も見ておきましょう。
再び停滞期といった雰囲気だが、上を目指す流れは変わらず
ドル円は112.00円台に乗せて上昇一服といったところでしょう。
112.00円ラインには今日が期限のオプションが集中していますから、まずはここに絡みついた値動きが続きそうです。
トランプ米大統領の発言でドル安スタートとなりましたが、これだけ株高が続けば自ずと国債は売られ、米長期金利(10年債利回り)は上昇しやすくなりますので、ドルが極端に売られるという展開は考えにくいでしょう。
また株高が続く限りは円売りという支えもありますから、まずはそのつもりで見ておきたいところ。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
まず下値については111.30円近辺の89日移動平均線や200日移動平均線を始め、テクニカル的なサポート満載となっています。
1月半ばから、ほぼ割り込んでいない110.70円近辺の21日移動平均線もありますから、これらが厚いサポートとなりそうです。
そう考えると買い方は楽。
株価が暴落すれば別として、基本的にはこれらのテクニカルを背に買っていくというのが自然な考え方。
というわけで、まずは現状のレートから軽く拾いつつ、下がればテクニカル頼りにポジションを追加していきたいところ。
21日線、1110.70円割れなら上昇一巡、レンジ移行といった考え方で値動きを見極めていけば良いでしょう。