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今夜(7月10日)パウエルFRB議長議会証言の見どころ&ドル円の相場展望解説
今夜(10日)はいよいよパウエルFRB議長の半期に一度の議会証言があります。
日本時間23時からですが、この3~4時間前に議会証言原稿が公開されますので、それ次第でも相場が動くことになりますから、最大限警戒しておきましょう。
それではイベントの展望と今後のトレード戦略について、いつものように考えていきましょう。
利下げの継続性と経済見通しに自信を見せれば完璧
金利先物市場が織り込む利下げ確率は、7月が100%、10月までに2回目の利下げ80%、さらに年内3回目が50%となっています。
FRB(米連邦準備制度理事会)メンバーの約半数が年内2回の利下げを想定していることが先月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で示されました。
2回を織り込んでいくのは理解できますが、流石に3回は行き過ぎと言わざるを得ません。
市場の期待感をわざわざ潰すことはないように思いますが、7月末の利下げで打ち止めという話になると、これをきっかけにして株価が大きく崩れる可能性がありますから警戒しておきましょう。
また、景気見通しについても、あまり警戒感を示すと米経済のピークアウトを意識して株価が下落。
さらには米国債が買われて金利の低下に繋がり兼ねず、株安からの円高、金利低下からのドル安でドル円にとってダブルパンチの致命傷になるパターンも考えられます。
今の相場は先週末の米6月雇用統計で非農業部門が予想を大きく上回ったことで、これから米国経済がどんどん悪くなっていくような最悪の事態が避けられた、ということでの巻き戻しが大きいですからね。
米長期金利(10年国債利回り)が上昇した背景には、行き過ぎた利下げ織り込みの後退という他に、米国経済への懸念が和らいだこともありますからね。
ベストなシナリオとしては、市場の期待感を壊さないように利下げの継続性には言及しつつ、経済見通しについてはまずまず楽観的というパターンかと思います。
ドル円は天井感漂う中、短期的には議会証言を確認して決めたい
ドル円相場は悩ましい展開。
米長期金利は明らかに下げ過ぎた感があるため大きく戻す可能性、ドル買い余地は大きいと言えます。
もっとも利下げそのものはドル安材料ですから、7月末の利下げが確定することが決してプラスとも言えないですからね。
ドル買い材料、金利が反発する理由としては、ここまでの過度な織り込みによる反動ですから、この前提が崩れるとドル円の上値は自ずと天井ということになります。
それでも金利の低下を好感してNYダウ・S&P500・ナスダック(NASDAQ)の3指数が揃って史上最高値を更新し、株高による円売りが強い下支えとなっています。
なんだかんだ米長期金利が停滞する場面でも、株価が支えてきた経緯がありますから、どちらかと言えば株安に警戒しなければならないと考えています。
機関投資家の多くは一度ポジションを落としていますから、現在は高値承知で買っていかなければならない局面。
下がってもすかさず買いが入るので、よほどのことがなければ暴落はないと思いますが、NYダウが200~300ドルを超えるような下げとなった場合は手仕舞いし、慎重に様子を見たい。
また、米長期金利が2%の大台を割り込んだ場合も手仕舞いして様子見です。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
金利が2.0%の大台を下がらない限り、株安でドル円が下振れするなら押し目の意識で買っても良いでしょう。
流石に今の水準は高過ぎるので様子見です。
日足ベースのサポートである108.50~108.60円ぐらいで軽く買い、108.00円の節目近辺には21日移動平均線もあり、日足ベースで見てもサポートとなっています。
この108.10~108.20円厚めに買いポジションを追加、損切りは107.40円というのが1つのトレードアイディアです。
株価が大きく下げた場合、金利が大台を割り込んだ場合は一旦損切りして、相場の流れが確定するのを待ちましょう。
利食いは、米長期金利が2.1~2.2%まで戻れば110.00円の大台は見えるかもしれませんが、まずは109.00円前後がターゲット。
109.20円ぐらいをしっかり抜ければ、109円後半まで反発するのを狙っても良いでしょう。