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世界的な緩和モードで矛盾する円相場!正解がどこか見えず悩ましい展開に
米中貿易交渉再開のリスクオンも長く続かず、ドル円始めクロス円は非常に悩ましい値動きとなっています。
この値動きの背景と今起こっている事を確認しつつ、今後のトレード戦略を考えていきたいと思います。
世界的な緩和政策でどこまで株価を支えられるかが焦点
今年に入ってRBNZ(ニュージーランド準備銀行)が金利の引き下げを行なったのを皮切りに、RBA(オーストラリア準備銀行)は早くも2回の利下げを行なっています。
昨年末に今年は2回の利上げを想定していたFRB(米連邦準備制度理事会)は、今年に入ると早々に利上げはしないことに。
そして、先月には今年1回以上の利下げを行うことが確定的となりました。
ECB(欧州中央銀行)は、ユーロ圏の経済指標が弱かったこともあり、利上げには慎重な姿勢を示していましたが、TLTRO(貸出条件付き長期資金供給オペ)を再開するなど、すでに緩和方向に舵を切っています。
またドラギECB総裁(マリオ・ドラギ)の後任人事として、IMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事(クリスティーヌ・ラガルド)が就くことになりました。
この人物は、世界的な景気の下振れを懸念して、昨年から緩和政策を積極的に行うよう推奨していました。
したがって、今後のECBはより緩和的な政策をとることが想定されています。
そして、さらにBOE(英中央銀行)も緩和に動き出すのではと見られています。
これまでは利上げのタイミングをうかがっていましたが、英国の経済指標の悪化や世界的な景気の停滞感を懸念して、利下げを行う可能性を示唆しています。
このように、まさに世界は緩和政策一色に染まりつつあり、これで株価がどこまで持つのか、延命できるのかが焦点となりつつあります。
日銀は何もできず円高だが、株安による円売りという矛盾
世界の中銀が一斉に緩和方向に舵を切ったことで、株価は自ずと支えられやすくなり、株高からの円売りとなってドル円・クロス円相場を支えています。
一方で金利は低下し、日本との金利差は縮小傾向にあります。
緩和した国の通貨は売られやすいですから、日銀が何もできなければ自ずと円高となります。
この狭間の中でドル円、クロス円は動いており、非常に悩ましい相場となっています。
反発余地は大きいものの金利は一向に上がらず、株価が下がれば倍速で
すでに金利先物市場は今月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げが行われることを100%織り込んで、それに疑いすら持っていない模様。
仮に利下げが行われないといった流れになれば、ここまで下がりすぎた米長期金利(10年債利回り)が急反発して一気にドルが買い戻される可能性もあるでしょう。
そういう意味では、ドル買い余地は多く残されており、反発は大きそうな点に注意でしょう。
一方で、米長期金利が反発する様子がないのも事実で、株価が下げれば倍速で下げそう。
上値余地は大きく、下値余地は小さいですが、スピードとしては下方向の方が早いという、トレード戦略を考えるのが非常に悩ましい相場となっています。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
トレード的には、今の水準なら浅めに損切りを置いてロング(買い)ということになるでしょう。
依然として107円台前半は底堅そうですからね。
まずは107.30円ぐらいに損切りを置いて、108.00円前後での利食いを目指すトレードをやってみたい。
108円台に頭を出してきたら、ドテン売りも良いでしょう。
108.80円ぐらいに損切りを置きつつ、108.10~108.20円で売り、108.50円前後で売りポジを追加できるように。
とにかく、目先は悩ましい相場が続きますから、損切りを浅めに置いて大怪我をしないトレードを心がけていきましょう。