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米中貿易戦争の真相とは?ドル円相場は引き続き上値の重い展開が続きそう
GWは円高意識としてきましたが、トレード戦略はドンピシャでした。
ジワジワと押し下げられる流れが続き、トランプ大統領(ドナルド・ジョン・トランプ)が対中関税引き上げについて言及したことでドル円は大きく崩れています。
果たして今後の展開は、ということで今週の見どころとともに解説していきたいと思います。
情報錯綜!予断を許さない米中通商交渉
これまでは楽観といった見方の強かった米中貿易交渉ですが、トランプ大統領の発言で一変しました。
中国からの輸入製品2,000億ドル分にかけている10%の関税を今週10日にも25%に引き上げると表明。
このツイートの直後は、8日に開催が予定されていた中国の劉鶴副首相らとの閣僚級協議へ向けて、妥協を促す狙いがあるとされ、懐疑的な意見の方が多いぐらいでした。
しかしながら、徐々に中国との交渉内容がリークされるにつれ、対中関税引き上げも止むなし、可能性は高まったという流れになりつつあります。
やはり大筋で合意していた内容に対して中国側の姿勢が変化したことが報じられていますから、知的財産権の諸問題で中国が妥協しない限りは厳しいでしょう。
一応、9日にも中国から交渉団が訪米するとのことですが、40~50%の確率で10日の関税引き上げは実行されるのではないかと思います。
良くて先送りで、電撃合意はかなり厳しそうですから、まずはそのつもりで見ておきましょう。
★(中)4月貿易収支(8日午前中)
★(独)3月鉱工業生産(8日15:00)
★(中)4月消費者物価指数(9日10:30)
★(米)4月卸売物価指数(9日21:30)
★★(英)1-3月期GDP・速報値(10日17:30)
★★(米)4月消費者物価指数(10日21:30)
経済指標に関しては、米国の消費者物価指数が注目されることでしょう。
低ければ利上げ先送りとの見方でドル売り圧力がかかってきそうです。
対中関税そのものはドル高材料だがドル円は株安
対中関税そのものは、物価を引き上げるインフレ要因ですから、ドルのみでいえばドル買いの材料となります。
もっとも、ドル円に関しては株安による円高の影響が大きいですから、引き続きドル円は下方向を見ていた方が良いでしょう。
方向的には完全に下向きです。
株価も昨年後半に米中貿易問題で変調をきたして下げたことを踏まえれば、そろそろ天井といった見方が出てもおかしくはないでしょう。
株価もドルもバリュエーションが高すぎるとされ、そろそろ調整しそうですから、やはり下方向へのリスクは重く見ておきたいところです。
ドル円の日足チャート相場(GMOクリック証券FXネオより)
110.60円近辺にある89日移動平均線を割り込み、110.50円を割り込んだ状態が続くと、かなりドル円は怪しくなってきそうです。
今は110.30円にある一目均衡表の雲・下限が意識されていますが、ここを抜けると110.00円の大台の節目などが意識され、ズルズル下げていきそうです。
上値は111.50円近辺にある200日移動平均線がいっぱいの印象。
米中電撃合意になれば話は別ですが、関税引き上げという最悪の結果が回避されても、それほど上がっていきそうな印象はありません。
そもそもとして、米長期金利(10年債利回り)が下げ続ける中で、ドル買いの意欲はどんどん削がれていますから、今は下目線で見ておきたいですね。
具体的なトレード戦略としては、目先は軽く売りつつ30~50銭反発する毎に売りポジションを追加で、米中通商交渉の行方を見守りたい。
引き上げ先送りなら、一旦撤退検討です。